蛇にまつわる故事成語(三)

第47回   蛇にまつわる故事成語(三)

 私、反省いたしました。トーシローのくせに分不相応なものを書こうとした結果、書くのに時間はかかるわ、読むのに時間はかかるわ、挙句の果てに面白くないわの三拍子。三拍子はワルツとメヌエットで十分だす。
 ということで、今日のお題は《常山の蛇》です。出典は「孫子 第十一 九地篇」で、その五に出てきます。この「五」というのは原典にはついていない番号で、わかりやすくするために後の研究者によってつけられた番号です。この箇所は《呉越同舟》の出典箇所でもあり、「ちゅうごくちゅうどく」>第7回で取り上げています。
 常山とは昔から五嶽の一山として名高い恒山のことで河北省曲陽県の西北にあります。
 恒山についてはこちら
 話を孫子に戻して。ここに「卒然」と呼ばれる蛇がいます。「卒然」とは「思いがけないことが急におこる様子。だしぬけ。突然」という意味です。この蛇は頭を撃つと尾が応じ、尾を撃てば頭が応じる、腹を撃てば頭と尾が応じてくるというのです。
 書いてありませんが、この蛇はきっと大蛇に違いありません。少なくともオオアナコンダアミメニシキヘビくらい大きくないと話に迫力がありません。そういう大蛇でありながら、何所を撃ってもたちまち他から反撃してくる。兵もそうでなければならないと言っているわけです。
 何でも規模が大きくなってくると、命令系統が複雑になり、意思が伝わるのに時間がかかるようになります。下手をするとあちらがやられているのに、それを助けるのは私の任務ではない、ということさえ起きかねません。
 そういうことが、大きな機関、例えば○○庁とか●●市役所とか、或いはひょっとするともっと私たちに身近なところでも起きているかもしれません。せっかく優秀な人材を擁しているのにそれを的確に効率よく使えるヘッドがいない・・・それは使う側にとっても使われる側にとっても悲劇です。
 さてそのあと、ある人が孫子に「兵を卒然のように扱うことはできるだろうか」と尋ねます。孫子は「しかり」と答え、そして呉越同舟の話が始まるわけです。
 本日はこれでおしまい。ヒヒヒ、やればできるじゃん。。。\(^o^)/

 今日は早く終わったので、最近の出来事を一つ。
 先日、私のところに「ねんきん特別便」がきました。「記載漏れがあるかどうか確認してください」ということです。
 で、開けてみると・・・・うぉっぷ!
 日本フィルは昭和62年に厚生年金になりました。私の場合、それ以前は国民年金だったのですが、なんと国民年金の部分が全て脱落していたのです。ニュースではあきるほど聞いていることですが、それがいざ自分もそうだったとなると、ただただ茫然自失・・・。幸い、何でも捨てずに仕舞い込む性質が功を奏し、年金手帳を取り出し、書類を訂正して送り返しました。
                   
 

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