備考
愛、処、教=河出書房[中国故事物語]愛情の巻、処世
の巻、教養の巻:現=現代教養文庫[中国の故事・ことわ
ざ]:弥=弥縫録[中国名言集]:講=講談社現代新書[
故事成語]
易経=岩波:淮南子=中国古典文学大系:左伝=岩波;平
凡社:詩経=中公文庫:書経=中国古典文学大系:神仙伝
=平凡社ライブラリー:世説新語=世界文学大系:戦国策
=東洋文庫:荘子=中公文庫:楚辞=明治書院:孫子=中
公文庫:大学=講談社学術文庫:道教の本=学研:抱朴子
=東洋文庫:礼記=中国古典文学大系:老子=世界の名著
:論語=世界の名著:四字熟語新辞典=PHP文庫
=== あ ===
愛は屋烏におよぶ: あばたもえくぼ/出典 『尚書大伝』「牧誓篇」/現P17
青は藍より出でて、藍より青し: →出藍の誉れ/現P145
秋の扇: 男の愛を失った女性/出典 怨歌行/愛P11
悪事、千里を走る: 悪い事はすぐに知れ渡る→悪いことをするな/参考 好事門を出ず、悪事千里を走る/現P19
朝(あした)に聞き夕べに改む: 自分の過ちや欠点を聞いたらすぐに改めること/出典 『普書』「周処伝」/四字熟語新辞典P161
寇に兵: →盗人に糧
圧巻:
この言葉の出典元となった書物はありません。これは科挙制度から生まれた言葉です。科挙を一言で分かりやすく説明すると、公務員になるための試験です。
科挙については書きたいことがすごくあるのですが、ここでは、異常に難しかったとだけ言っておきましょう。
試験は時代にもよりますが約10回、試験期間は下手をすると数十年になります。その最後の試験を殿試といい、皇帝自らが試験官となります。そしてその試験の首席を状元と呼びます。
当時の答案用紙は巻物で、成績上位を上にして積まれます。ですから首席である「状元」の巻物が一番上に来るのですが、首席(の答案用紙である巻物)が他(の巻物)を圧するところから、「最も勝れたもの」を圧巻というようになりました。
羹に懲りて膾を吹く: 一度失敗したのに懲りて度の過ぎた用心をすること/出典『楚辞』「九章」(惜誦)P183/教P123、現P20
阿堵物(あとぶつ): 金銭のこと/出典 晋書/愛P51、弥P156
危うきこと累卵の如し: →「累卵の危うき」
危うきにおもむけ: 敵の弱いところを攻めよ/出典 『呉子』/弥P27
過ちてはすなわち改むるに憚ることなかれ: 失敗を改めるのに他人の思惑など気にしないことだ/出典 『論語』「学而篇」P65/現P22
晏子の御者: 主人の権勢をかさに着て威張る下臣、部下/出典『礼記』;『史記』「管・晏列伝」P19/処P208
案を挙ぐるに眉に斉(ひと)しくす: 夫婦間にも礼儀あり/出典『後漢書』「梁鴻伝」/四字熟語新辞典P100
=== い ===
家にただ四壁: 極めて貧しい様子/出典 後漢書/愛P59
意、言外に在り: 表面に現れたのとは別の意味を含んでいるこ/出典 『迂叟詩話』/四字熟語新辞典P113
石に漱ぎ流れに枕す: 負け惜しみの強い事/出典 『世説新語』「排調六」P201/教P201
石に立つ矢: 火事場の馬鹿力;必死になった時の普段以上の力/ 出典 『史記列伝四』「李将軍伝」P13/教P90
石を点じて金と為す: 先人の詩や文章の語句を応用して、名作を作りあげる/出典 貫休「禅月集」/四字熟語新辞典P158
以心伝心: 無言飲うちに心が互いに通じ合うこと/出典 伝燈録/処P119
一衣帯水: 着物の帯(衣帯)のような狭い水で隔てられた位置関係/出典『隋書』/教P186、弥P315
一字千金: 呂氏春秋に対して呂不韋が言った言葉が出典
一字の師:わずかの手直しでぐっと良くなる事/出典 鄭谷(晩唐)/弥P99
一助: ちょっとした助け/出典 殷の租税法;『史記』「留侯世家」(下)P114参照/弥P231
一諾千金: →季布の一諾
一張一弛: 緊張の時とくつろぎの時が必要/出典『礼記』「雑記下」中P650/四字熟語新辞典P41
一日千秋: 待ち焦がれる/出典『詩経』国風〜王風〜「采葛」P156/愛P104
一暴十寒: 継続が大事/出典 『孟子』「告子章句上」下P245/四字熟語新辞典P155
一網打尽: 一度に全部捕らえること/出典 『十八史略』/処P42
一以て之を貫く: 仁に生きること/出典『論語』「里仁篇」P115[衛霊公篇」P304/教P139
一葉落ちて天下の秋を知る: 些細な現象から未来を予知する;日本では、没落衰亡の予兆/出典 『淮南子』「説山訓」P235/講P38
一竜一豬: 人間は、幼いときはお互い差がないが、その後、勉強するか否かによって、賢愚の差が出ることのたとえ/出典 韓愈『符読書城南詩』/四字熟語新辞典P136
一を挙げて三を反す: 理解が早いこと/出典 『論語』「述而」P162/四字熟語新辞典P128
一挙手一投足: 行為や動作;元、わずかな努力/出典 韓愈「科目に応ずる時、人に与うる書」/愛P132
一挙両得: 一度に二つのことが成ること/出典 『戦国策』第一巻No52;『史記』「張儀列伝」P161参照/処P41
一刻千金: →春宵一刻、直(値)千金
一呼再諾: 卑屈な事/出典不明/弥P171
一視同仁: すべてのものを平等に愛し、差別待遇しないこと/出典 韓愈「原人」/四字熟語新辞典P67
一将功成りて万骨枯る: 一人の成功の後ろにはたくさんの犠牲があるということ/出典 曹松作「己亥歳詩」/処P163、現P25、講P138
一箪(たん)の食(し)、一瓢(ぴょう)の飲: 清貧な生活/出典 『論語 』「雍也篇」P147/教P134
一知半解: 中途半端な理解/出典 厳羽『滄浪詩話』/四字熟語新辞典P153
佚(いつ)を以て労を待つ: 休養で鋭気を養い疲労した敵を待つ/出典 『孫子』「軍争」P51/四字熟語新辞典P88
一斑を見て全豹を知る: 物事の一部を見て全体を推し測ること/出典 『世説新語』「方正」No59/処76
寿(いのちなが)ければ辱多し: 長く生きればそれだけ恥をかくことも多い/出典 『荘子』外篇「天地篇」P81/教P136、現P26
井の中の蛙: 自分の経験した狭い範囲のことしか知らないこと/出典 『荘子』秋水篇P194/愛82
意馬心猿: 煩悩、特に色情が制しきれないこと/出典 参同契
韋編三絶: 書物を何回も読む/出典 『史記』「孔子世家」P319/教P52、現P28
夷を以て夷を制す:敵同士を戦わせ、敵の力を弱める/出典 『後漢書』「とう訓伝」/四字熟語新辞典P80
殷鑒遠からず: 戒めとする前人の例/出典『詩経』「大雅」蕩之什(蕩)P546/教P140、現P30
隠然: 表に現れること無くしかも勢力を示す様/出典 『後漢書』/処P36
=== う ===
魚を得て筌を忘る(筌蹄、言筌): 1.学問や真の意味をつかむ場合には、手段(である言葉)にはこだわらない 2.望みを達すると役立ったものを忘れる/出典 『荘子』雑篇「外物篇」P148/現P32
羽化登仙: 無上の楽しさ/出典 蘇軾「前赤壁の賦」/愛P112
烏合の衆: 統制のとれていない群衆/出典 後漢書/愛P71
馬を問わず: 人間を大切にする/出典 『論語』「郷党篇」P217
有無相い生ず: 存在はすべて相対的であること/出典 『老子』第二章/教P206
梅を望んで渇を止(とど)む: 希望を持つことによって、苦境を乗り越える/出典『世説新語』「仮譎篇」P216/四字熟語新辞典P81
烏有に帰す: 火災にあって家財を失うこと/処P236
怨骨髄に徹す: 非常に憎む事/出典 『史記』「秦本紀」P62/処P115
怨みに報いるに徳を以てす: 怨みのあるものには徳行をもって報いよ/出典 『老子』第六十三章P134/現P34、講P76
運用の妙は一心に存す: 戦術を活用するかどうかはその人の心一つにかかること/出典 『宋史』「岳飛伝」/教P107
=== え ===
郢(えん)書燕説: 道理に合わないことを、もっともらしくこじつけて、道理のように説明すること/出典 『韓非子』「外儲説左上篇」下P108/四字熟語新辞典P112
英雄人を欺く: 英雄は、普通の人の考えもしないことをする/出典 『唐詩選序』/四字熟語新辞典P52
益者三友: 正直、誠実、博学である友/出典 『論語』「季氏篇」P327/四字熟語新辞典P14
遠交近攻: 遠い国と結び、近い国を攻める/出典 『戦国策1』P112;『史記』「范雎・蔡沢列伝」/処P217
猿猴月を取る: 愚かな人間が、身のほどを知らぬことをして命を失ったり、災いを受けること/出典 『僧祇律』
燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや: 小人には大望はわからない/出典 『史記』「陳渉世家」(下)P9/現P36
遠水は近火を救わず: 遠いものは火急の用には立たない/出典韓非子』「説林上」上巻P362/処P53
=== お ===
老いの将(まさ)に至らんとするを知らず: 年老いても精神の輝きを失わない事/出典 『論語』「述而偏」P169/講P185
王侯将相なんぞ種あらんや: 身分は最初から決まっているものではない:出典 『史記』「陳渉世家」P10/現P39、講P197
応接に暇あらず: 考える暇がないほど忙しい事/出典 『世説新語』「言語」No.91/愛P177
屋上屋を架す: →屋下(おっか)に屋を架す
屋下に屋を架す: 同じ事の繰り返しでムダな労作/出典 『世説新語』P94/処P77、弥縫録P24
男はみんな夫: 父親以外の男はみんな夫になれる→夫より父親の方が大事/出典 『左伝』「桓公十五年」BC697(上)P96/弥P147
尾を泥中(塗中)に曳く(曳かん): 貧しくとも悠々と生きていく/出典 『荘子』外篇「秋水篇」P225/講P225
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